上京ふれあいネット カミング

私たちでまちをつくっていこう!
〜上京区基本計画(案)を使って「まちのアイデア出し!」の会〜

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「上京区基本計画(案)をみんなで読みませんか」
とFacebookで呼びかけた西村奈美さん。

「いつにしましょう?」
と、呼びかけに応じた石﨑立矢さん。

二人とも上京区に暮らしながら、西村さんは、「堀川こども団」や「こども基地HOPE」などを立ち上げ、堀川商店街のあるエリアを中心に、小学生と一緒に「まちたんけん」などのプロジェクト活動を進めています。一方、石﨑さんは、市内の企業に勤めながら、地域の情報共有・意見交換をする「上京朝カフェ」や地図を活かして地域の情報を伝える「上京ちず部」を主催しています。

令和3年度(2021年度)、京都市各区で新しい基本計画が策定されます。
策定にあたり、上京区では、上京区基本計画推進会議や上京区まちづくり円卓会議、学識者ミーティングを開いた他、区内17学区の小・中学生から大人までの多様な声を聞いて、今後5年間にわたるビジョンを上京区基本計画(案)にまとめました。

4月初め、西村さんが上京区役所を訪れた時、上京区役所に設置された上京区基本計画(案)のパブリック・コメントを呼びかけるコーナーがありました。


【パブリック・コメントの呼びかけコーナー】

西村さんが冊子を家に持ち帰って「みんなで読もう」と投げかけたことがきっかけで、石﨑さんと二人で「冊子をざっくり読みながら、自分たちがやれそうなこと、できることを語り合う場にしたいね」と「上京区基本計画(案)を使って、『まちのアイデア出し!』の会」を企画することになりました。

4月30日(金)の午前中と日時を決め、オンラインイベントを開く環境が整っており、また、西村さんがスタッフとして働く「コミュニティカフェ新大宮」を会場に選んでFacebookイベントページで参加を募ったところ、集まったのは24名!上京区、愛されています。


【オンラインを併用したイベントの様子】

まず、予め基本計画(案)に目を通した参加者が、それぞれ今活動していることや、興味のあることを伝えました。場があたたまってくると、発言やZoomの「チャット」メッセージで話が膨らみ、共感の輪が広がりました。

例えば、「商店街と高齢者をつなぐために、昔の御用聞き的な仕組みができたらいいのでは?」と参加者から伝えられました。かつて、商店街のお店に電話で注文すると、商品を自宅に届けてもらうことができ、御用聞きに来たお店の人が住民と会話することで、人と人のつながりが感じられたそうです。

「いいですね!」
「商店街の人たちが、地域に暮らす外国人と分かりやすい日本語で話したら、外国人が買い物をする時に生活情報も得られるかもしれません」
「大学生がお年寄りの買い物を手伝ったり、また、大学生がお店でアルバイトすると、商店街と縁ができて、お店に食べに行ったり、買い物に行くきっかけになりそうですね」
などのアイデアが寄せられ、商店街が御用聞きのチラシを作って各家庭に配り、学生がアルバイトで商品を配達するなど、さらなる提案につながりました。

上京区で増えつつある空き家に対しては、「住み開きのように、個人と公共の間くらいのスペースがあったらいいな」という話から、「お金を目的とするのではなく、人の心を大事にするまちづくりとして活かせれば」「空き家を上手に活用して、人が暮らし、顔が見えるやり取りができる機会にしたい」という声が聞かれました。 

他にも、「上京区基本計画を、子どもたちが自分たちのまちについて学ぶ時の教材にしたら面白いと思う」「小学校区エリア内で児童が訪ねられる社会見学先リストや地域での暮らしを語ってもらえる“人材リスト”を作ってみてはどうか」など、子どもたちが社会を知るきっかけになるような声も聞かれました。

このように、アイデアを出し合ううちに、人とつながる可能性やまちを知る方法、やってみたいこと、できそうなことを共有することができました。


【上京区基本計画(案)をテーマにしたアイデア出し】

イベント終了後、参加者からは、
「住みやすい上京・西陣になるように願います。参加してよかったです」
「今回のように誰かが案を出して、さらに話し合いができる機会があれば良いですね」
「この会に参加したら、これまで小さいと思っていた上京が広く感じられました。上京区で行動し、活動している人がいると知らず、情報を持っている人とつながらなくては、と思いました」
などの感想が伝えられました。

主催した西村さんは「参加する人の数だけ、知恵も経験も、具体的な提案も出てきます。上京区基本計画(案)を色々な見方で読む面白さが感じられました」と言い、石﨑さんは西村さんの言葉に頷き、「基本計画は、一度できたらそれに従って何かするのではなく、まちで活動する時のアイデアに役立てるなどに活用できると思います」と語りました。

今回のイベントで、上京区基本計画と、区民それぞれの興味や活動にはつながりがあることに気づき、みんなで感じたことや思いついたことを伝えあったことにより、より良い暮らしに結びつくアイデアが生まれました。

今年度スタートする上京区基本計画では「上京新時代〜文化と絆で未来を創る!」をキャッチコピーに掲げています。みなさんも、一緒に新しい上京区基本計画を読んで、語り合い、上京のまちの未来をつくりませんか。


【会を主催した石﨑さん(左)と西村さん(右)】

レポーター

亀村 佳都 京都市まちづくりアドバイザー

上京区基本計画と自分の活動や関心ごとが結びついていることを実感し、また、周りの人たちの興味・関心ごとを知ることによって自身の関心の幅が広がるような会でした。上京区民のアイデアで、基本計画がどんどん生きたものになっていく楽しさを味わいました。

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