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「せいしん」立売・コミュニティ彩マルシェ開催!

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「せいしん」立売スタート!

店を構えずに立ちながら販売する「立売(たちうり)」の様子が洛中洛外図屏風に描かれており、上京区にある上立売、中立売、下立売という通りの名前が、今もその歴史を物語っています。

令和3年度から令和5年度までの5年間にわたる上京区のまちづくりビジョン「上京区基本計画2025」に基づく「『立売』で育む地域の絆と地産地消推進プロジェクト」では、立売を通じた住民交流や環境保全、エシカル消費を進める場を作ろうとしており、今回その第1弾として、中立売通に面する正親学区で行われました。

当日は、青空が広がる絶好のマルシェ日和。正親住民福祉協議会やせいしん幼児園、正親小学校、上京区役所、上京区社会福祉協議会からなるスタッフがテントを立て、机を運び、焼き芋の火を起こすなどテンポ良く準備を始めました。


火起こしの手慣れた様子、さすがです!

ほくほく焼き芋のできあがり

白菜や水菜、人参、ブロッコリー、さつまいもなどの野菜は、どれも右京区京北産です。採れたての野菜は、鮮度抜群な上、味が濃く感じられますし、栄養もたっぷり。今回は、秋から冬へと、季節の巡りを感じる旬野菜が並べられました。


京北で採れたての新鮮な野菜

甘みたっぷりの小かぶ

ブースには、京北の郷土食である「納豆もち」も登場。
京北では、650年以上前から納豆を作っていて、納豆発祥の地と言われるそうです。納豆もちは、丸くのばしたもちを焼いて、塩または砂糖、黒砂糖で味付けした納豆を載せて、半月の形に包み、きな粉をまぶして出来上がりです。塩を入れるか、砂糖を入れるかは家庭によって異なるそうです。
さらに、猪肉や鹿肉の惣菜も販売されました。このように、地域で育った野菜や米、ジビエ料理などをいただくという地産地消の取組は、輸入品や他府県産の食品に比べて輸送にかかる二酸化炭素排出量が少なく、その分だけ環境負荷がかかりません。京北で受け継がれている味を知り、米や大豆を育てる田畑、夏の鮎釣りなど京都市内にある自然の豊かさや、人と野生動物が共生する暮らしを感じる品々が揃いました。


京北の特産品ブース

あったかい納豆もち

川のめぐみ「鮎」と森のめぐみ「鹿・猪」

10時になると、近所の方々や、幼児園に通う子どもたちが保護者と一緒にやって来ました。「チラシを見て来ました」とマイバッグを手に、気に入った品物を買い求めていました。
会場では「おでんや豚汁を作ろうかな」「大根の菜っ葉もついていて嬉しい」という会話や、「野菜は好き?」「いも堀りした?」などの言葉に、子どもたちが「うん」と頷いたり「ううん」と首を振ったりするやりとりが見られました。さらに、正親住民福祉協議会ではジュースやコーヒーを用意して、来場者がくつろぐスペースを設けたので、子どもたちを交えた住民同士の交流が生まれ、終始和やかな雰囲気でした。


色んな野菜、食べたいな

お買い物はマイバッグを持って

お昼過ぎに初回イベントを無事に終え、正親住民福祉協議会の尾﨑会長は「京北とのつながりもでき、住民交流にもなるので、1回限りでなく続けていきましょう」と語りました。他学区からの見学もあり、地域の人たちが集い、つながる「立売」が広がっていきそうです。


地域で協力して立売イベントを運営

レポーター

京都市まちづくりアドバイザー 亀村佳都 (写真左)

運営に関わらせていただき、地域の人たちの温かさに触れました。
京北産の野菜やジビエ料理を見て、動物とヒトの関係性、フードロス、フードマイレージについて考える機会になりました。また、納豆を塩で食べる京北の食文化も初めて知りました。

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