中立学区でSHALL WE DANCE?

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平成３０年１０月２０日（土）の午前中，新町小学校ひまわりホールにて上京区中立体育振興会主催で、中立区民「社交ダンス体験教室」が開催されました。回覧板でこの体験教室のお知らせを見て、私は「ダンス好きだし行ってみたい！」と思って参加しました。

体験教室には男性１０名、女性１６名の参加がありました。小学３年生の女の子は日頃バレエを習っていて、たまたま社交ダンスの大会を見に行き興味を持っていたところ、今回体験教室があることを知って両親や友達と一緒に参加したのだそうです。

開催にあたって、体育振興会の岡田会長と辻さんから「社交ダンスを通じて地域のみなさんの親睦の機会になれば」と挨拶があり、「ダンススタジオ　ノムラ」主宰の野村精一先生にバトンタッチ。「初心者の方でも楽しめるように『ジルバ』を今日は踊ってみましょう」と基本ステップを教わりました。

まず先生による男性のステップと女性のステップの手本を見ました。「スロー、スロー、クイック、クイック」、「スローが２拍でクイックが１拍ですよ」と説明があり、先生が言われるのに合わせて「スロー、スロー、クイック、クイック」とみなつぶやきながら足を動かして練習しました。

一通り練習した後、早速ペアを組むことに。「出会った瞬間の人と手をつなぐなんて非日常の世界だな」と思ったのもつかの間、ダンスが始まると、ちゃんとステップが踏めるかどうかに気を取られてほかのことを考えている余裕がありませんでした。

フォークダンスのようにくるくる相手を変えながら、息を合わせてステップを踏みます。相手が変わる度に「よろしくお願いします」と挨拶して、ステップを踏み、踊り終わると「難しいなあ」、「こんがらがるなあ」、「わあ、リズムに合わせてできましたね！」、「手がぽかぽかしてきました」など短い会話を交わします。軽快な音楽に合わせて踊るうちに、あっという間に二時間経ってしまいました。

終わりのあいさつで進行の辻さんからの「またダンスしたいですか」との問いかけに、私も含め参加者みなが手を挙げて応じました。初企画の社交ダンスは大成功ということで、今後の展開について体育振興会役員の方々で話し合うそうです。最後に「いつでもご意見下さい」と参加者にあり、住民みなで楽しい内容にしていきたいという思いが伝わってきました。

参加賞にタオルとティッシュをいただきました。踊った後にプレゼントまであるなんて至れりつくせりです。

また、同時間帯に中立会館で開かれていた「和い輪いカフェ」（第１・第３土曜日９時〜１２時）へ「コーヒーをどうぞ」と、参加者へお誘いがありました。

おかげで、体験教室終了後に参加者の人たちとお話するきっかけができました。改めて自己紹介をして、ダンスのこと、健康のことなど気ままにおしゃべりしました。
今日最初にペアになった方に参加のきっかけを尋ねると、その男性は８２歳で、奥さんを５年前に亡くして一人暮らしをしているそうです。家にひっこんでいても体によくないし、８６歳のお姉さんがダンスや水泳を習って生き生きと過ごしている様子を見ていて、「自分で思い切らないと」と思って参加したそうです。「なかなか思うように動きができないけれども今日は楽しかったし、正月に兄弟で集まるときの話題ができてよかった」と言われていました。

中立体育振興会の岡田会長に話を伺うと、「予想よりも多くの参加がありとても嬉しい。小学３年生から９０歳まで、多世代で集まることができ、ほかの学区にはない試みではないか」と言われ、講師の野村先生は、「社交ダンスは必ず相手と気を合わせて踊る。相手と合わせるということは相手を尊重するということで、１人で踊るのとは違う魅力がある」と言われていました。色々な人と垣根無く踊っていくうちにコミュニケーションや相手との適度な距離の取り方なども身につけられるそうです。

今回の体験教室をきっかけに、体育振興会の方やご近所さんとダンスの楽しさを分かち合い、コーヒーを飲みながらお話することで、「家の近くにはこんなに優しい人たちがいるのだなあ」と感じました。知らなければ通り過ぎてしまいますが、これからは道ばたで出会ったら挨拶や「元気ですか？」など声を掛け合えそうです。「踊ってみたいから」という理由で参加したのですが、思いがけず同じ学区に住む人たちと出会うきっかけになり、人の温かさに触れてとても幸せな気分になりました。