人物撮影において大きなポイントとなるのは「カメラワーク」と「ライティング(光)」です。
前編「カメラワーク」に続く後編は「ライティング(光)」です。(前編はこちら)
後半も、プロの機材を使うのではなく、すべて携帯電話のカメラ機能で撮影を行いました。(iPhone11使用)
カメラワークに続いて重要なのが、ライティング(光)。被写体に光を当てることが重要です。
ではどのように当てればよいのでしょうか。光の種類には家庭の中にある蛍光灯などの照明や、窓から入る太陽光があります。
まず、明るい窓の「前」で撮ってみました。するとこのような結果になりました。
これは、いわゆる逆光です。被写体の顔ではなく、背中に当たっているため顔は暗くなってしまいました。
では次に、窓の横に座り撮影してみると、このようになりました。
この場合、光が一方向から入ってきて片側に影が落ちてしまいます。これもあまりよくありません。
重要なのは、「できるだけ正面に光をあてること」です。
しかし、家庭やオフィスで真正面から光をあてることは難しいものです。
そんな時は補助としてレフ板を活用することがおすすめです。
レフ板を使い、顔に光を当てるとこのようになります。
左はレフ板なし。右はレフ板を使いました。落ちていた影が消え、目、鼻、口がわかりやすくなりました。
特に女性におすすめアイテムですね。
レフ版とはこのようなものです。片面が銀色、反対側が白色です。
家庭では、画用紙や段ボールにアルミホイルを貼るなどで代用できますのでぜひ活用してみてください。
また、機材をそろえる方は、種類の違うライトを使用しないように注意してください。青白い蛍光灯ならそれにあったライトを。暖色系のライトがある家庭にはそれにあったものを足してください。すると色が濁らず良い環境になります。
これらを注意して撮るだけでとてもきれいな撮影をすることができます。
良い映像を撮るためのポイントを一言でいうと、「見る人にストレスを与えないこと」です。
オンラインの途中で音声が途切れると不快なように、カメラが近すぎると威圧感があり、これも実はストレスです。スマホを見る感覚で撮った下からの映像は、見る人にはストレスを与えかねません。もちろんオンラインで話す内容にもよりますが、今ある環境をどう工夫すれば改善できるか、研究してみるものいいでしょう。
質疑応答でお答えいただきました。
A.三脚などを使いカメラを固定することをお勧めします。片手で会議に出席するというのは、ストレスのないオンライン通信を行う上でかなりハードルが高いです。
人に見られているということを意識してください。
A.ノートパソコンのカメラはモニターの上についていますが、どうしても見下ろす形になります。パソコンを台の上に置き、カメラの高さを調整してみるとよいでしょう。
A.眼鏡の反射は光の角度で決まります。少しだけうつむく、少しだけ顔の角度を調整するなどカメラテストをしてみて、良い角度を見つけてください。
A.頻繁に会議がある、講義を行うといった場合は、可能であればオンライン専用ルームあるいはオンライン専用セットがあることが望ましいですね。自然光が遮断できて、光の種類が安定と統一された縦長の空間が良いでしょう。
WEBカメラの解像度は低いので、家庭用のハンディカメラをパソコンにつなぐこともできます。機材が必要ですが、ハンディカムならハイビジョン、4Kなど美しい映像を映し出すこともでき、記録や編集にも向いています。
A.カメラの映像は思っている以上にいろんなものが映し出されています。例えば、服のシミ、ネクタイのゆがみなど。一度気になると大事な話も入ってこないものです。鏡でチェックするようにしましょう。それらに注意して撮影に挑みましょう。
以上、人物撮影において大きなポイントとなる「カメラワーク」と「ライティング(光)」を前後編でお伝えいたしました。
様々な立場の方が頑張っておられることと思います。どうぞこのレポートをひとつの参考にしていただき、前向きに乗り超えていきましょう。
岡元麻有
ギャラリーbe京都館長。カミング歴4年。上京区在住。8歳の娘がいます。
見た目90%と言われるほど印象は大事です。今回は見た目=映像について書きましたが、声の印象なども重要だと思いますのでそういった視点でも記事を書きたいと思っています。これからもっともっと働き方やオンラインの付き合い方が重要視されてくると思います。ストレスなく、快適なオンラインライフが送れるよう少しでもお役に立てばと思い書かせていただきました。