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『くだもの』で社会参加と健康を!『上京くだものスタンプラリー』

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京都市上京区地域介護予防推進センター主催で、区内と周辺のくだもの屋をめぐるイベント「上京くだものスタンプラリー」が開催されています。(令和3年2月28日まで)
これまで地域介護予防推進センターで開催されてきた健康教室やイベントが中止や延期となり、思うように健康づくりや交流ができない方が増えてしまいました。適度な運動をせず、家に閉じこもっていると、気持ちがふさぎ込みがちになる、運動機能が低下する、といった要介護のリスクが高まってしまいます。

そこで、密着、密集、密接の「3密」を避け、運動ができるものとして企画された初の試み、それが「上京くだものスタンプラリー」です。

主催の上京区地域介護予防推進センターの中島さん、大谷さんにお話をお伺いいたしました。


▲(左)大谷さん (右)中島さん

スタンプラリーは上京区内14店舗のくだもの屋などにご協力をいただき、実現しました。


▲スタンプラリーマップ(協力:上京ちず部)

ゆっくり楽しんでもらえるように、令和2年9月1日~令和3年2月28日までの5か月間と、スタンプラリーにしては期間も長めに設定されています。
これなら季節を楽しみながら、栄養豊富なくだものを食べることができますね。
「コロナ禍で不自由はあるけれど、アイデアを出し合い、楽しみながら自然に運動でき、栄養を摂取し、社会参加ができる環境を作っていきたいです。可能であれば、例えば地域に一緒に買い物に出かけるツアーなども企画していきたい。」と伺いました。

手作りのスタンプもかわいくて、集めたくなる工夫が感じられます。


▲スタンプラリー台紙とスタンプ

私もスタンプラリーが好きな娘と一緒に巡ってみることに。


▲おやさいNOBORUさん

お店の方にお話を伺うと、「今まで買い物をしてくれたことのない方が来てくださることになり嬉しいです」とのこと。「ご年配の方だけの企画だと思っていたので、子どもさんが持ってきてくれて嬉しい」とも言ってくださいました。(ちなみにしいたけを購入させていただきましたが、スタンプを快く押してくださいました!)


▲すが青果さん

娘にとっては、カラフルなスタンプを押してもらったことはもちろん嬉しかったのですが、お家で購入したミカンを食べながら話を聞くと、「お金が入っているかごが、ビヨーンと伸びたからびっくりした!」と。
確かにあまり見かけなくなった光景です。
このようにお店の方や親子でおしゃべりもしながら、スタンプラリーをツールに巡れると、心も元気になります。
たくさん入っていたミカンは、ご近所のおひとり暮らしのおばあちゃんにおすそ分けして、スタンプラリーのことを教えてあげていました。

■参加者の声

林上京区長にお話を伺いました。
なんと区長も『上京くだものスタンプラリー』に参加されています。
コロナ禍で巣ごもり生活になり、フレイル(=心身の機能低下)になることが心配のひとつだった中、「この手があったか!現場で向き合っているからこそ生まれた企画だ。」というのが第一印象だったそうです。
9月中旬、河原町方面から千本通の方へ歩かれ、一気に9店舗も回られました。


▲つる幸さん

歩いて季節を感じ、旬のくだもの、お店の方のおすすめ、地域のこと、などお話を楽しむことができるのがこのスタンプラリーの魅力のひとつです。
「一人で買い物はよくするけれど、くだものだけを目的に買い物をする、くだもの屋を巡るということは経験がありませんでした。そういう方も多いのでは?着想ポイントもユニークだったと思います。」と。
おっしゃる通りで、男性の参加を促したいという意向もあり、調理不用のものが多いくだものを選んだことが理由のひとつでした。


▲京やさい 佐伯さん

普段からたくさん足を運び、地域とのふれあいを大切にされている区長ですが、「今年は残念ながら地域のお祭りやイベントが中止となってしまいました。 一方で、普段なら難しい時期に、ゆとりをもって巡ることができ、上京区の魅力を肌で感じることができました。お店の方だけでなく、地域の方とのお話、 地域の方と一緒にくだものを食べる時間もとれました。ぜひ第2弾も期待しています。」とお声をいただきました。
バナナやシャインマスカット、ナシ、メロンなどでかばんはずっしりでしたが、栄養補給しながらとても楽しい時間を過ごすことができたそうです。


▲木村青果店さん

▲井上青果店さん

そして、はやくも全制覇された方もいらっしゃいます!すばらしいです!


▲スタンプをすべて集めてゴールの上京区地域介護予防推進センターへ

スタンプラリーの台紙には、ウォーキングの姿勢について、水分摂取などのアドバイスも書かれています。
また、日常生活をふりかえる質問に答える『イレブンチェック』もあるのですが、制覇された方の項目を見せていただきました。
スタンプラリーをはじめた日(左側のはい・いいえ)とシート提出時の(右側のはい・いいえ)のチェック項目を比較すると、『日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施するようになった』という結果にもつながりました。


▲イレブンチェック

目的をもって歩いたり、栄養を意識して食事を摂ることは大切なことですね。

スタンプラリーの台紙は、地域介護予防推進センター、地域包括支援センター、上京区社会福祉協議会などで配布されています。


▲プレゼントの入浴券

ちなみに、完歩された方へのプレゼントは銭湯の共通入浴券です!また、先着10名様に限り、長者湯さんからご提供いただいた絵ハガキもあるそうです。

おいしく、楽しく、健康に、上京区のみなさんが楽しくコロナ禍を乗り切れますように。

レポーター

岡元麻有

くだものが好きなので、レポーターに志願しました。はじめてのお店でお買い物は少しドキドキしましたが、上京区のお店はみんなあたたかくて商店街やくだもの屋デビューの方にもおすすめです。
自分だけで購入したくだものを消費するのもいいけれど、みんなで持ち寄ってジュースにしたり、お料理にしたり、さらに和が広がると嬉しいですね。(もちろん密を避けて)
重いくだものを購入したいご年配の方の荷物持ちに、若者が同行してあげたらさらに楽しくなるかもしれません。
モチベーションが維持できるように、3個集めたら〇〇がもらえる、全部そろえると〇〇…など少しだけハードルが低くなると嬉しいな、と思いました。

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