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元西陣小活用実験企画―西陣ベースメント

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子どもたちの楽しそうな声が聞こえてきます。
元西陣小学校で、「西陣ベースメント」が開かれているというので、伺いました。

取材の日は、雨が降ったり止んだりのお天気でしたが、たくさんの子どもたちが遊びに来ていました。

外遊びではボール遊び、モルック、鬼ごっこ、室内での遊びではテーブルゲームやツイスターなどを自分たちのペースで楽しんでいます。

子どもたちは思い思いの遊びを楽しんでいます。時には、大人も一緒に参加し、適度な距離で見守ります。

西陣ベースメントの取組ルーツは、西陣小学校の閉校が決まった1994(平成6)年にさかのぼります。1994年2月「西陣小学校閉校に伴う跡地活用の問題を考える会」が発足し、閉校以降も学校という場所を通じた顔の見える自治を継続できるよう、地域住民へのまちづくりアンケートや閉校後の活用について、実際に使いながら検討してきました。
その後、平成24年に西陣地域住民福祉協議会「学校跡地活用委員会」が設立され、顔の見える住民自治・コミュニティ活動に不可欠な元西陣小学校の保全を目的に、その利活用案を検討されています。

「元西陣小学校活用実験企画」と称されているのは、元西陣小学校を地域の方の拠点(=「ベース」)と位置付け、その将来の活用ビジョンを考えていくためです。
例えば、跡地活用として、体験施設になるとどんな感じだろうか?ギャラリーとして活用したらどうなるだろうか?といった、実際に様々な視点から想定される活用方法を実験して、広く住民にも知ってもらおうという思いが込められています。
なので、「西陣ベースメントTRIAL」と名付けられています。

PICNIC、ADVENTUREなどこれまで8回のテーマで開催しており、今年は「西陣ベースメントTRIAL#9」として「PLAY!もとにし」が開催されているというわけです。

主催メンバーの一人で、児童厚生員の山口直人さんにお話を伺いました。

「平成28年に西陣ベースメントTRIALはスタートし、年1回の活用実験を続けてきました。教室一部屋から始めて、現在は3、4歳くらいの親子連れから中学生までの利用が定着してきています。子どもたちからの要望もあり、2か月に1回の開放でしたが、毎月1回の頻度になりました。1年前までは、僕が一緒に入って遊ぶことが多かったですが、今は子どもたちがそれぞれ思い思いに過ごしてくれています。地元PTA・児童館職員・小学校教員・大学教員など多くの方の協力を得ています。」

さらに、「子どもたちにも様々な「居場所」があると思います。0~18歳の子どものための福祉として、みんなが「西陣小に遊びに来る」といった感覚になってもらえればうれしいです。」と、あたたかく子どもたちを見守りながら取組への想いを話してくれました。

子どもたちに話を聞くと、「今日は初めて来たけれど、お父さんがこの小学校に通っていたと聞きました。楽しかったです。」
「一緒にサッカーができて楽しかった!」
など、まだ5月ですがたくさん汗をかいてとても嬉しそうな声を聴かせてくれました。

お片付けの様子もほほえましかったです。使った道具やマットを片付け、グラウンドはトンボで整備をしています。

冒険遊び道具がたくさん詰まったスーツケースには、たくさんの笑顔が詰まっているようです。元小学校という場で、想像力と好奇心を大切にしたこのような活動がつながっていき、新しい形がまたひとつ見えてくるのだと思いました。

開催スケジュールは案内チラシをご確認ください。

レポーター

岡元麻有

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