上京区役所では、木のおもちゃづくりを通して、森林のさまざまな機能や役割の理解を深め、森林環境教育の裾野を広げようと小学生を対象とした「削ってチャレンジ!~空飛ぶ丸太作り~」を開催しました。
昨年7月に開催した「削ってチャレンジ!~木のボール作り&木の遊び~」に続く第2弾です。
参考)カミング:
チャレンジ!木工体験第一弾「削ってチャレンジ!〜木のボール作り&木の遊び〜」
https://www.kamigyo.net/public_html/event_report/report/20230727/
堀川商店街内を会場に、1月20日(土)のしっとりと雨が降り続く中の開催となりました。あいにくのお天気でしたが、湿度の関係もあってか、会場は木の良い香りで包まれていました。
堀川商店街内の会場(堀川団地出水第3棟 1階 No.317 ANEWAL Gallery)
木工体験教室というと、のこぎりでギコギコ切ったり、金づちでトントンしたりして制作することが多いですが、今回使ったのは、木のほかには、のりとはさみ、ホチキスだけ(一部水使用)。それだけで空飛ぶ丸太ができるというので子どもたちも興味津々です。
進行は「西陣 路地まち工作室KRAFTERIA」の小林店長。また、KRAFTERIA運営元のNPO法人 ANEWAL Galleryのスタッフやインターンの学生さんたちもサポートに入り、楽しく丁寧に教えてくれました。
空飛ぶ丸太は、カンナでうすく削られたヒノキの木を使って作ります。
まず、クルンと丸まっている木(カンナくず)に、霧吹きでうまく水を吹き付けながら伸ばします。
濡れたカンナくずはまるで生き返ったかのように、ヒノキの良い香りが立ち上ります。
そして、破れてしまわないよう、木の繊維に沿って丁寧にのり付けします。
手で木に触れることで、優しく扱うことも学んでいきます。
参加した小学生は、「木の幅と丸太の大きさが同じくらいだと良く飛ぶよ。」と上手に飛ばすためのアドバイスをもらいながら制作し、小さな手で一生懸命作っているのが印象的でした。
のりが乾くまでの間に体験した杉のカンナ削りでは、「玉ねぎの皮みたい~、手が痛かった。」と言って、とても楽しそうな笑顔を見せてくれました。
参加理由を聞くと、「学校で案内をもらって、絶対行きたいと思った!」と教えてくれました。このほかにも、「第1弾にも参加しました。家ではなかなか木に触れる機会がないですが、良い香りに包まれて楽しかったから。」というリピーターさんもいました。
空飛ぶ丸太が乾いてきたら、飛ばし方を練習し、ゲームに挑戦しました。さぁ誰が一番高得点をゲットできるでしょうか。
木の輪に向かって飛ばし、点数が決まります。
輪投げも用意されていて、子どもたちは思い思いに楽しみました。キャッチボール(キャッチ丸太)もできるのでお家でも楽しめますね。1時間ほどのワークショップでしたが、学んで、触れて、作って、体も動かして、たくさんの笑顔に出会えました。
京都は森林が市内面積の3/4を占めています。木に関心を持ち、木を使うことが森林を守ることになる、森林を守ることは未来につながっている、ということをこのような取組を通じて体感することができたのではないでしょうか。
岡元麻有
空飛ぶ丸太に子どもたちは夢中で、とてもかわいかったです!
木に触れる、木の香りを感じる、そういった時間も木に関心を持つきっかけになるのだと思いました。