上京ふれあいネット カミング

あとりえミノムシ『みのむし』マリオネット人形展

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糸あやつり人形劇団「みのむし」が拠点とする、あとりえミノムシは京極学区にあります。糸あやつり人形劇団と称するのは、日本独自の人形を操作する手法(糸あやつり)の伝統を受け継ぐとともに、新しい表現も取り入れた多様なスタイルの人形を駆使するからです。
普段は劇団員が車に人形を積み、全国各地、時には海外での公演や、あとりえミノムシでの4~50人の観客に対する定期的な公演を行っています。しかし、新型コロナウィルスの影響で全ての公演が中止となり、あとりえミノムシも休館していました。
この度、活動再開の皮切りに、6月22日から7月22日まで「みのむし」マリオネット人形展が開催されることとなり、初日にお邪魔しましたので展示の一部をご紹介します。


アトリエみのむしの外観


中に入ったら、新型コロナウィルス感染予防対策のため連絡先を記入します(鉛筆は使い切り)

劇団みのむしのみなさん

アトリエに入ると、一つ一つの表情がとても豊かな約300体の人形が四方八方からお出迎えです。人形は全て手作りで、人形の制作中にストーリーが生まれるのだそうです。一作品当たりに平均約13体の人形を制作されるため、これまで約50年間の活動で、人形の総数は約2,000体。とてつもない数です。その中から展示されている人形たちについて、劇団みのむし主宰の飯室康一さんにお伺いしました。それぞれの人形が出演した、人形劇のタイトルやストーリーのあらすじを、すぐにお答えいただくなど人形への深い愛情を感じました。


入口からアトリエ内部を見た風景

糸あやつりではない人形もお出迎え

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(1)「パズル博士と怪盗ズルパ」パズル博士が発明した薬を飲んだズルパが、服を脱いで透明になるコメディ

(2)人形がリバーシブルになっており、生きている人が死んだら裏返り、天使の輪と羽の姿になります。


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(3)「グリムシリーズ 白雪姫」白雪姫の話しを上演する旅芸人家族のお話し
母親が魔女、娘が白雪姫だが、父親が王子様役も含め何役もこなすお話しです。

(4)男が人魚を妻にし、人魚の妻は家の風呂で暮らすうちに巨漢化するお話し


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(5)ごみ屋敷のおじいさんがストーカー化するお話し
写真はメイドカフェで働くおばあさん。

(6)音楽家役の人形。モデルはみのむし主宰の飯室さんご自身です。


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(7)皿回しなどジャグリングをする人形たち

(8)~(10)童話「うさぎとかめ」のその後のお話し
うさぎがかめにリベンジするため、青春時代、壮年期、老年期、死後とがんばる壮大な一代記です。


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(11)「僕のパトカー」砂遊びに夢中になった子どもたちが、幻想の世界へ入ってしまうお話し

(12)ピノキオらしさを出すため、あやつり糸は白い紐を使用しています。


(13)

(14)

(13)「アヒルいただき大作戦」お腹を空かせた熊とキツネがアヒルを追いかけるが、かえってひどい目に合うお話し

(14)未発表作品。初めてのお使いがテーマだそうです。


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(15)日本舞踊の鷺娘がモデル。所作が非常に美しかったです。

(16)~(18)「回春瞬朱鷺(めぐりくるはるはひととき)」日本最後の1羽となってしまった朱鷺に、中国から婿を迎えて繁殖をさせたい人間と、実は日本の朱鷺はおばあさんで困ってしまう若い婿のお話し

(17)(18)朱鷺のおばあさんの表情は、眉毛を上げ下げすることで豊かに


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(19)(20)ゲキカーラ(おばあさん)さんとピリカーラ(孫)。誰にでも激辛対応をするゲキカーラさんは孫のピリカーラにだけは甘いのです。ゲキカーラさんの表情は、ビョーンと飛ぶ眉毛とパカッと開く口で面白さが倍増します。


(21)

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(21)(22)キャンディーちゃんは目がクルッと変わり、口が開くと舌が出て「辛~い」という表情に変化します。


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(23)フジタニ・ニテハル画伯。人形が似顔絵を描きます。
(24)まだ名前がない怪獣


(25)

(26)

(25)「岩見重太郎」6月にチェコ・ピルゼン人形劇祭にて上映予定が10月に延期となり、ポーランドのビアウィストックでのフェス上演は中止。さらに、9月ロシア・サマーラ国際人形劇フェスも中止になりました。
(26)「岩見重太郎」や(15)の鷺姫のような和の物語の場合、写真のような日本古来の伝統的な糸あやつり操作となります。西洋風のマリオネットとの違いは、動作の大きさや所作です。マリオネットはでは大きな動きが得意ですが、糸あやつりでは和の所作ができます。 微妙な手の動き、首のひねりなど文楽や踊り、歌舞伎など日本の伝統的な所作に通じます。
糸あやつりについて、詳細は劇団みのむしのHPをご覧ください(http://mino3064.com/repa.html


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(28)

(27)力士の人形は、塩が撒けるように右手の指の関節が動きます。
(28)7月23日~26日公演(要予約)の「ビックリピックがんばれベロバー!」に登場する人形たち。
ビックリ箱が登場するそうです。内容は想像もつかないですね。
気になる方はHPをぜひご覧ください(http://mino3064.com/index.htm


アトリエの内部の写真

人形はストーリーや動きに合わせて素材が違い、また動き方に細かな工夫がされており、 どの人形も生き生きとしています。大人にとっては、昔テレビで見た懐かしい人形劇のイメージに 近いでしょうし、子どもにとっては、初めて見る体験になるかもしれません。百聞は一見に如かず。 是非とも人形たちを生で見に行ってみてください。

下記から、動画でアトリエみのむしや劇団みのむしの様子がご覧いただけます。

〇『みのむし』マリオネット人形展 2020年6月22日~7月22日
https://www.youtube.com/watch?v=20PSo88oP8M&t=28s

〇糸あやつり人形劇団「みのむし」公演
https://www.youtube.com/watch?v=CoPrUw1r-Mw&t=32s

〇Instagramの方で、人形の動きを多く紹介されています
https://www.instagram.com/at.mino3064/?igshid=1ouqs137vaevr

レポーター

松井朋子
京都市まちづくりアドバイザー

みのむしさんの人形を見ていると、子どもの頃見ていたNHKの人形劇を思い出します。あの頃は夢中になってみていたことを覚えています。
手作りの人形ということなので、かみぎゅうくんの糸あやつり人形をつくってみたいな、と思いました。

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