開局5周年を迎えられたFM87.0 RADIO MIX KYOTO(特例認定NPO法人コミュニティラジオ京都)の放送局長、パーソナリティの木村博美さんにお話を伺いました。
RADIO MIX KYOTOは京都市北区、上京区をメインエリアとして放送するコミュニティFM放送局です。
コミュニティFM放送局とは地域に特化したこまやかな情報を発信するもので、ゲスト出演される方も地元の方が多く、行政情報、生活情報などが発信されています。
防災としての役割はもちろん、地域の大学とも連携をはかっています。
放送局長の木村博美さん、放送局の運営スタッフでありパーソナリティの嵯峨根さちこさんを中心に、パート・アルバイトのスタッフの方をはじめ、少人数で、各番組のパーソナリティの方々と協力しながら、毎日24時間ノンストップで放送、運営されています。
スタジオは烏丸北大路のビル4階にあり、見晴らしの良い素敵な場所です。
この日も笑顔で迎えてくださいました。
開局して3年間は、関わるスタッフのほとんどが放送局を立ち上げて運営する経験がはじめてだったこともあり、日々試行錯誤で、苦労されたことも多かったそうです。
ですが、年々、スタジオの外に出て公開放送を行ったり、NPO会員・スポンサーの皆様との交流会を毎年開催するなどの活動を通じて、RADIO MIX KYOTOの認知度は少しずつ高まっていき、地域に愛される放送局になっていきました。
しかし、ようやく安定した情報発信ができるようになった矢先、新型コロナウイルスの影響で、開催予定だったイベントの中止、番組に出演するゲストの方がスタジオに来ることが出来ない、など新たな課題にも直面しました。
今では、オンラインでのゲスト出演に対応できるようになるなど、感染症対策をしっかり行い取り組まれています。
またコロナ禍での気づきもあったそうです。
なかなか人と会うことが出来ないけれど、ラジオから聞こえる声や音を通じ、リスナーさんに少しでも元気や安心を届けたい、ラジオだからこそつながれることがある、そう実感されたそうです。
2021年5月22日に開局5周年を迎えられ、その記念放送となる開局5周年記念特別番組「5 LIVE! WAVE!!(ファイブ・ライブ・ウェイブ)」では、約6時間半の生放送が行われました。
地域の方々も参加され、リスナーさんから多くの反響もあり、笑顔で締めくくることが出来ました。
最後に、これからの意気込みを伺いました。
「離れていても、いつでもつけたら、つながれる、そんなラジオでありたい。そして地域に必要な情報がすぐに聴ける、頼りにされる存在になれたら嬉しい。またこれからは、放送に限らず、もっと人と人とがつながれる場づくりもしていきたいです。」
2011年の東日本大震災を東京で経験された木村さん。当時、テレビでは津波の映像や辛い話題ばかりの中で、ラジオから聞こえてきた声にとてもあたたかさを感じ、安心感を覚えたそうです。
「ラジオは、音声しかなく、相手が見えない分、聴いている人たちそれぞれ想像を膨らませて受け取ることができる、そんな余白があるところが、とても魅力だと思います。それによって、離れた別々の場所にいても、まるですぐそばにいるような、近い存在になれたり、同じ空間で一緒に過ごしているような感覚になれる、そんなつながりを感じれるものだと思います。」
そんなあたたかい思いに、ますます地域に根差したRADIO MIX KYOTOの可能性を感じました。
RADIO MIX KYOTO https://radiomix.kyoto/
岡元麻有
RADIO MIX KYOTOさんではmakicomi x kyotoという番組があり、第1木曜日12時頃〜「be京都のArt365」 というコーナーでお話をさせていただいております。そんなご縁もあり、今回取材をさせていただきました。テレビ、インターネットなどメディアが多様な中、ラジオの役割、可能性を感じる時間となりました。ラジオでの場づくり、つながりのひとつとして、小中学生と一緒に『小中学生の校内放送をジャックしちゃおう!』そんな野望も秘めているとか。ご興味のある方はぜひお声がけしてみてくださいね。