上京ふれあいネット カミング

人とのつながりを作る上京朝カフェ

最新レポート一覧

私たち同志社大学政策学部政策学科1回生は、FYEという授業の一環で、2024年6月27日に「上京朝カフェ」(以下、「朝カフェ」という。)を訪問し、チームに分かれて朝カフェの模擬体験とインタビューをしました。朝カフェとは、月に一度、上京区内で地域の情報交換と交流の場を広げる活動です。カフェといっても、みんなでお茶を飲むのではなく、交流の場として和みやすい印象のカフェという名称を使っています。2015年に立ち上げられた頃は、「上京朝まっ茶カフェ」という名で、抹茶を飲みながら会話をしていたそうですが、2019年に主催者が変わった時に現在の名称となり、再び2022年9月に主催者が変わってからは、これまで参加していた6名がチームを作って朝カフェを運営するようになりました。今回、チームメンバーである南知明さんと山植剛さんにお話をうかがいました。


▲入口の案内看板

▲左から南知明さん、山植剛さん

▲朝カフェ運営チームのみなさん

地域の情報交換と交流の場となっている朝カフェ

朝カフェでは、参加者同士で様々な情報が交わされています。参加者は、会場に着いたら「芽!が出るメッセージ」という自己紹介カードに、参加のきっかけや今日伝えたいこと、知りたい情報を記します。その後、一人ずつカードに書いたことを話し、参加者と内容を共有します。例えば、夏祭りや空き家情報、子育て支援、高齢者支援、近隣で予定されるイベントなど、参加者一人ひとりが伝えたいことを伝えます。特に話すことがなければ、聞くだけでも構いません。もしも参加者が地域で何か活動する中で困っていることがあれば、それを参加者に伝えることによって解決の糸口が見つかる場にもなっています。


▲芽!が出るメッセージ

朝カフェには約30人、多い時には50人近く集まります。地域活動に携わる人や上京区に引っ越して来たばかりの人、ボランティア活動の情報の他、レポートや論文を書くための情報を求めて参加する大学生など、10代から80代までの幅広い年代が集う朝カフェには、情報ツールとしてフェイスブックはありますが、口コミや人とのつながりで参加する方が多いのが特徴です。
最近は、外国籍の方の参加もあり、実際に私たちが訪問した6月の朝カフェも、フランスとアメリカの方が参加していました。日本語でのコミュニケーションが難しい方の参加がある時は、英語やフランス語を話す日本人参加者が通訳を担っているので、「外国語を学ぶ大学生が参加したら、語学を使う実践の場にもなると思います」と南さんはおっしゃっていました。
普段は平日の朝に行われているそうですが、仕事などで来られない人もいるため、年に一度は「夜カフェ」を開き、より多くのまちの人たちが出会う機会を設けています。昨年12月に開催した「夜カフェ」では、年末の忙しい時期にも関わらず20〜30人程の多くの人が集まったそうです。


▲朝カフェの活動を体験させていただいている様子

▲南さんと山植さんから話を聞かせてもらっている様子

朝カフェで出会い、つながりによって生まれた活動

朝カフェで出会い、つながった人たちで新たな活動が始まったこともあると聞きました。例えば、ホップの栽培をしているグループの方がその活用を検討しているときに、朝カフェでビールを製造している人と偶然出会いました。そこから話が進み、両者の連携により、栽培したホップを使ったクラフトビールが生まれ、数量限定で販売することができたのだそうです。
また、大学生が「町内会で行われる地蔵盆を手伝いたい」との思いを朝カフェで伝えたところ、協力してくれる人を見つけ、地蔵盆の運営に関わることができたという話もお聞きすることができました。こうして、朝カフェは地域の情報交換と交流にとどまらず、新しいつながりを生み出しているのです。

交流を促す工夫

話すテーマを特に決めず、参加者が伝えたいことを伝えながら、まちで起きている様々なことが伝わるのが魅力となっている朝カフェ。日頃、区内でコーヒーを飲みながら交流する場を作っている「珈琲男団」が参加される時は、「朝カフェ」の名にちなんでコーヒーも提供され、明るい会場でリラックスした雰囲気を醸し出しています。
山植さんは、会場の入口に立ち、近隣店舗やご近所の方に「おはようございます」と声掛けをしたり、時には楽器を演奏されたりしています。その温かい声掛けをきっかけに、会場に足を運ぶ人もいるそうです。進行を務める南さんは、無理に時間を区切って話を止めず、一人ひとりが話したいことを話せるように心がけつつも、時間が足りないこともあるため、朝カフェが終わった後で、参加者同士が自由に交流できる時間を取って交流を促す工夫をされています。
話をしていただいたお二人の共通の想いは、「人とのつながりは財産である」ということ。「この場を月1回、途切れることなく続けていきたい」と語る南さんのそう言った優しいまなざしの奥に、強い想いを感じました。


▲全員で集合写真を撮影しました!

上京朝カフェ 
日時:毎月第4木曜日8:15-10:00頃(12月に夜カフェをしています)
場所:NO.317 ANEWAL Gallery (堀川商店街内)
Facebook:https://www.facebook.com/kamigyoasacafe
日時と場所は変更の場合あり。Facebookで開催日を伝えています。ご確認ください。
途中参加、途中退室可。

レポーター

辻野 惇平
私は今回の朝カフェの訪問を通して自分が通っている大学の近くでこのような活動をしている方々がいらっしゃることを初めて知ることができたり、実際にインタビューを行うことで活動内容や、なぜこのような活動を始めたり継続したりしているのかなど活動者の考えや思いも知ることができました。また、自分の住んでいる地域でも朝カフェと同じような活動がされているのかについてもすごく関心を持つことができたので良い経験になりました。今回はこのような体験をできる場を設けていただき本当にありがとうございました。

渡邉 京佳
今回このFYEの授業を通して、朝カフェを運営されている方から直接お話を伺うことができ、実際にその活動を体験させていただくこともできてとても素敵な経験ができました。学校から歩いていける距離にこんな素敵な活動をされている方々がおられることを知らなかったらもったいなかったので知れてよかったです。自分の地元でも同じような活動を行っているのか気になったので、調べてみて今度は自主的に参加してみたいと思います。この度は貴重な機会をいただき本当にありがとうございました。

溝口 愛望
今回体調不良で参加できなかったのですが、音声データで内容をうかがいました。朝カフェの運営により人と人とのつながる機会が増えることは素晴らしいと感じました。これから能動的に行動を起こしていき、朝カフェにも参加してみたいと思いました。今回は貴重なお時間ありがとうございました。

渡邉 政哉
今回このFYEの授業を通して、朝カフェの取組内容や、実際にその活動に参加させていただいてとても貴重な体験ができました。朝カフェを行うことで、上京区だけでなく色々な方とのつながりができることや情報交換をすることができるところにとても魅力を感じました。
私も上京区に住んでいるので、また朝カフェに参加してみたいと思いました。今回は貴重なお時間をありがとうございました。

ページの先頭へ
facebook
リンクページ
上京区役所 上京のまち歩きマップ 上京区140周年記念 特設サイト 上京区の市立小中学校一覧 西陣の朝市 にしZINE