2018年、堀川商店街に「堀川AC Lab」が誕生しました。
京都を中心に展開する大垣書店(北区)が、2020年に複合施設「堀川アート&クラフトセンター」(仮称)を開業するのに先立ち、試験店舗として運営を行われています。
京都府の堀川アート&クラフトセンター(仮称)の整備運営事業者の選定に係る募集要項を一部抜粋すると、
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上京区に立地する堀川団地については、建築後60年以上を経過していることから、堀川団地再生事業方針に基づき、多様な人々が関わり合い、育んでいく「賑わい」「まちづくり」「暮らし」の拠点として、かつ「堀川通の新しい顔」として、地域の「ゲート機能」の役割を担う拠点として、「アートと交流」をテーマに再生に取り組んでいる。
そのうち、伝統産業の集積地である西陣に最も近い上長者町団地については、その跡地を活用して、自らの施設の建設・運営を行う民間事業者を公募選定することにより、西陣織をはじめとする伝統産業やクラフト、アート等による幅広い交流や産業振興の拠点としての機能を持つ堀川アート&クラフトセンターを新築整備することとしている。
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とあります。
その試験店舗が今回取材させていただいた「堀川AC Lab」です。
上京区民にとっても期待が膨らむ堀川AC Labさんの取り組みや展望を店長の大垣守可さんにお話を伺いました。
1年目は貸しギャラリーとして職人やアーティスト向けのワークスペースや貸し出しをするというチャレンジをされてきました。アートと本を掛け合わせたイベントなどが注目され、のべ6000人もの来場者がありました。
「地域とのかかわりの中では、「KAPPAN縁日」の開催がとてもよかったです。商店街に来場者が増え、他店の売上UPにつながったという予想以上の効果があった」と大垣さん。
KAPPAN縁日は、堀川団地の皆さんに、そしてものづくりに興味のある全ての方へご挨拶と、ご縁を結びたいという気持ちを込めて「作る」「食べる」「読む」を通した盛りだくさんの内容が企画された1日でした。ブックカバーやしおりづくり、飲食店、音楽まであり大賑わい。
2年目の今年度は、アート&クラフトセンターのビルが建つことが前提のプレ事業として
「本屋さんとして何ができるか」を考えました。
「本屋として本がすばらしいことを伝えたい。撮った写真を写真集にしたり、自分の想いを伝える小さな本をつくったり、本を買うという発想だけでなく本は作るものだという発想も加えたい。そして紙もすてたもんじゃないな、と思ってもらいたい」
そんな熱い思いでスタートしました。
そして、「本が作れる本屋」をコンセプトに、印刷会社の修美社(中京区)とともに、活版印刷機と活字を準備し、名刺づくりや小冊子などの制作ができるスペースをつくりました。ワークショップ開催も人気です。紙の量り売りもおもしろく、特にファミリー層や子育て世代、若年層の来店率が高いそうです。
私も、本というものは、時代に足跡を残すことだと考えているので、すごく共感できました。
自らのペースで時間と向き合うきっかけになるような場だと感じました。
さらに、もう一点、面白い取り組みをされています。
北区・上京区を中心に地域をつなぐコミュニティFMのラジオミックス京都が開局3周年に組まれた特番「会いにいくラジオ」が2週間に1回の頻度で堀川AC labに来て、公開ラジオ放送が行われています。
林上京区長や地域の方も多数登場されており賑わいをみせております。
これからの取り組みにますます期待が高まる堀川AC Labさん。
京都のアーティストや伝統産業関係者などに場所貸し(要相談、有料)も行っており、この場所にある意味がますます重要視されてくると期待が高まりました。
今後は堀川商店街の活性と魅力にも迫りレポートをしていきたいと思いました。
岡元麻有
生活と伝統やアートが融合した豊かな場として、これからの取り組み、発展にますます期待が高まりました。そして商店街はいろんなお店、人とのふれあいがあり楽しい!また行きたい!と感じました。